58面体の輝き☆*
2005年09月13日 [コラム]
58面体といえば、ダイヤモンドの輝きをより美しく放つために考案されたカッティング技術の集大成でもあります。
そう、一番有名なブリリアントカットです。
調べてみるとそのブリリアントカットという技術は、86年前の1919年にスイスの数学者であったトルコフスキーという人が研究して、宝石の上面から入る光を、内側ですべて反射して、再び上面から出射するように設計したというから驚きです。
要するに、ダイヤモンドの品質(4つのC※)を研究して、宝石の角度を計算して、光の屈折を操り、ダイヤモンドという良さを引き出し、最高の輝きを放つように計算されてカットしているわけですよね。
原石を見れば、水晶のような「石」が、「宝の石」として「光を吸収」し、それによって、人の心までも輝かせ、虜にするだけでも感動します。(無色透明なだけに、人の心も奪われるのでしょうか・・・)
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※【4つのC】 カラット(Carat) 宝石の重さを量る単位:1カラット0.2g
色 (Color)
カット (Cut)
透明度(Clarity)
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▼世界に挑戦する日本の技術(色を放つ114面体カット)
以前新聞で、仙台にベンチャー企業で「世界初の新カット」としてダイヤモンド販売しているディアナサンという会社の特集記事がありました。
なんと、無色透明なダイヤモンドが、青や緑や金色・・・というように色を放つというのです!カットの理想型ともいわれた約80年も続いたブリリアントカットを覆すような、出来事です。
一級建築士の資格をもつ数学者でもあった首藤さん(首藤尚丈社長)は、97年に奥さんから「ダイヤモンドの美しさを探る」というトルコフスキーの本をプレゼントされます。
そして、もともと宝石に興味があった首藤さんは、その美しい輝き(ブリリアントカット)が数学的な手法で考案されたものだと気づき、「自分が研究している位相幾何学(トポロジー)でもできるんじゃないか」と考え、その日から首藤さんはコンピューターで解析と計算を繰り返して、2週間後、58面体をはるかにしのぐ86面体、114面体を可能にした「ディアナサンカット」の開発に成功しました。
▼それぞれの違い
ブリリアントカットは光を直線的に全反射させるため、入射する光と反射する光の色は変わらないとのこと。
それに対してディアナサンカットでは、入射した光はダイヤの中をらせん状に回転してから反射することから、カットする面数とダイヤの高さを変えて、特定の光の波長だけを反射させることができるため、「色が付く」のだそうです。
らせん状に光が回転するという、まるで眠っていたダイヤモンドの遺伝子が発動するような動きのある発色を生み出した首藤さんはまさに天才的です。
最初は、見たこともないような輝きだったためイミテーションとして何度も間違えられたとか(^^;)自然界に存在するカラーダイヤと比べて値段は半分以下で、輝度は3倍のダイヤができる技術は今後も世界の宝飾界に影響を与えそうです。
しかも、このディアナサンカットには、想像もつかないような価値が生まれようとしています。
なんと医療界に革命を起こすような展開が現在研究されていていて、00年11月から新潟大の安保徹教授との共同研究で、らせん状に反射させたレーザー光がリンパ球を活性化、白血病のがん細胞を死滅させる実験に成功したというのです。
今後も臨床研究が順調に進めば、多くの患者がダイヤによって命を救われるかもしれません。
首藤社長の探求心から生まれたディアナサンカットは、ダイヤの輝きという装飾品としての価値だけでなく、人の健康・その人の人生をも輝かせる、無形の財産としての永遠の輝きになりそうです。
▼足元のダイヤモンド
よく人生の教訓をあらわすとき、実は自分の足元にもダイヤモンドの土地があるのではないか?という「ダイヤモンドの土地」という教訓話があります。
簡略すると、ある一人の農夫が広大な土地をもっていたため、耕すのに大変苦労して生活をしていたときに、そこにある旅人が訪れ、「財をなす石」の話を教えてもらいました。
その旅人から、とある「ダイヤモンド」と言われる財をなす「石」が1個でもあると、それを売るといい金額になって生活ができる、しかも多くあれば一生仕事しなくても優雅に暮らせるという話を知ってしまいました。
そこで早速その農夫は、自分もその一攫千金をつかむんだと決心し、毎日の重労働からいち早く解放されたくて、自分が持っていた土地から農園、家すべてを知人に売り払い、その「ダイヤモンド」という名の宝石を探して旅に出るのです。
しかし、各国を旅すれども、何年経っても、誰に聞いても、なかなかダイヤモンドは見つかりません。最後は、資金も底をつき、体力もなく疲れ果てて、だまされたという絶望感から海に身を投げて自殺をしてしまいました。
その後面白い展開になります。
その自殺してしまった農夫から譲り受けた農夫は、農園で働くことが好きでせっせと働いていました。
ある日、また別の旅人が一日泊めてくださいと訪れます。
そして、家に案内をしたところ、飾ってあった石に異様なくらい興味を示しました。
旅人は尋ねます。「どこでその石を探したのですか?」と。
農夫は答えます。「うちの土地に川があって、そこから採ってきました。」と。
「小川にも、まだたくさんありましたよ、それが何か?」
そしてその譲り受けた農夫と旅人は、もしやこれはダイヤモンドではないか?と思い、専門家に調べてもらったところ、農園一帯がダイヤモンドの土地であることがわかったのです。
▼発見と目利き
ダイヤモンドからの教訓として、日常の中でも「もしかしたら?」という発見だけでなく、しっかりとした「本質を追求できる目利き=真偽・良否について鑑定する知識」も必要なことを示唆しています。
もしかしたら、遠くを追い求めなくても、いつもあなたの足元(頭脳)で、チャンスという原石が光り輝くのを待っているのかも!?
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