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『スポーツに学ぶセルフケア術』

2005年11月24日  [コラム]

私は、寒さで身も心も脳も縮こまって猫のように丸くならないようにと、散歩をしたり、ピラティス(プチヨガ)などで体を動かしたり、静かに瞑想して心も体もリフレッシュすることを心がけていますd(^ー^)!

体を動かせば気分も爽快になり、気分を変えることで体が軽くなったりと、
心と体はジツに密接な関係にあるのです。
  
そこで今回は、その密接な関係に特にシビアな、スポーツ分野のセルフケアに注目したいと思います。

ことに近年は、世界レベルで活躍する日本人アスリート達からは目が離せませんよね。このブログをお読みいただいている方の中にも、彼等の活躍振りを見て感銘を受けたり、勇気付けられたりした方も多いことでしょう。

でもその一方で、何か他人事のような、自分とは縁の無い世界のことのように思っている方もいませんか?

たとえ実技や年俸(笑)は真似できなくとも、その下地を作った心構えやメンタルケアは今からでも真似することができますし、それはきっとあなたに少なからず良い結果をもたらしてくれるものです。

昨年米大リーグのシーズン最多安打記録を更新し、「歴史になったイチロー」として米全土から称賛を浴びるまでになったイチロー選手。高校時代からの一貫したトレーニングを例に、メンタルケアがもたらした自己実現への可能性をご紹介したいと思います。


▼世界一見えない存在

自分で自分を管理することがいかに難しいかは、多くを語らなくとも誰もが理解する課題点ですよね。そう、努力を積み重ねる継続力です。

継続力の延長線上には、最高のプレーをいつでも実現できること。

言うまでもなくプロ・スポーツの世界では、「練習では上手くいったのに…」
という言い訳は通用しません。

いかに自分にとって不利な状況であっても、期待通りの結果を出すことが求められるのです。

イチロー選手は妥協なき人で有名ですが、決して天才などではなく、努力のカタマリであり、高校時代から自分への約束は必ず守っていたとか。

高校時代のエピソードで、イチローは寮仲間たちとの楽しいだんらんの最中であっても、自分に課した課題である素振りのために、寮の談話室を抜け出しては、ひたすら野球に対する思いを素振りにこめて、またそっと仲間の輪に戻っていたそうです。

しかも、決して自分の努力を他人にひけらかすことなく、ただ淡々と取り組んでいたといいます。

  「誰よりも自分のことは自分が一番よく判っている」

と思っていても、現実の中で真っ先に見失いがちなものもまた、自分自身です。

自己コントロールをすることは難しいと言われるのは、コンスタントに結果を出せる技術が身につかないから。せっかく練習しても、思い描いたとおりに体がついていかなければ、やる気もなえてしまうのが人間です。

あるいは、今自分はどんな状態で、何が出来て何が出来ていないのか、
自分はどの程度自分を見失っているのか、その段階が見えにくいのも原因でしょう。

イチローの高校時代のメンタルコーチである、びわこ成蹊スポーツ大学の豊田一成教授は、当時のイチローがトレーニングをする際に、アルファ波(脳波の一種)が非常に高い比率で出ていることを発見しました。

アルファ波がよく出ている状態(アルファ支配)では、人は集中力をはじめとした、高い脳力を発揮できることが知られています。イチローの類まれな集中力と、可能性を信じる揺るぎない心が育てられた一因が、このアルファ支配下でのトレーニングを継続して積んできたことにあると教授はいいます。

(エス・エス・アイが開発した“サイコフィードバック・システム”は、脳波をリアルタイムで計測しながら、自身をアルファ支配へ誘導することを手助けしてくれる装置です。)

アルファ支配下で、私達の【心・技・体】のうち、【心】はベストコンディションとなります。すると【技】、【体】それに引っぱられるかたちで調子を上げてくれるのです。
  
これはランナーズハイ、あるいは禅僧の悟りの境地と、恐らくは同じ状態であると考えられています。

イチロー選手はその感覚に到達するために、意識を(あるいは無意識も)総動員して、「心耳(しんじ)」や「心眼(しんがん)」を開花していったのです。

そんな世界一の偉業を成し遂げたイチロー選手は、今も世界一自分のことをしっかり見据えているのです。


▼実力100%状態

メンタルトレーニングは、いうまでもなく「自己の脳力(または能力:技術的な力)を100%発揮できるようにすること」でもあります。

そのためにはまず、「人間の行動の大部分が、観念(思い込み)の囚われによって結果に現れる」ということに気づかなければなりません。

言い換えるならば、観念(思い込み)が私たち人間の行動を引き起こしているということは、心に浮かぶイメージや思考をコントロールすることで、「実感できるようなレベルで身体をコントロールしていく」ということなのです。

これは、【自律訓練法(じりつくんれんほう)】と呼ばれる
(autogenic training:アウトゲニック トレーニング)精神療法の一つ。

1932年ドイツのシュルツ(J.H.Schultz)が提唱したもので、段階的に自己暗示の練習を行うことで、緊張をとりのぞき心身を好ましい状態にします。

■一般的な変化として・・・
1、疲労回復
2、過敏神経の鎮静化
3、自己統率力が増し、衝動行動が少なくなる。
4、仕事や勉学の能率があがる。
5、身体的な疼痛や、精神的な苦痛が緩和される。
6、内省力が付き、自己向上性が増す。
7、自律神経機能が安定する。
8、自己決定力がつく。

といったものです。

訓練といっても、静かな空間で、ゆったりとくつろぎながら、受動的注意集中(練習公式を頭のなかで繰り返しながら、その身体部位に注意を向けていくこと)に気を付けて、一回10~15分程度を数回行います。

(一般的な自律訓練法)
▼背景公式(安静練習)・・・・・・「気持ちがとても落ち着いている。」
▼第1公式(重量練習)・・・・・「両腕両足が重たい。」
▼第2公式(温感練習)・・・・・「両腕両足が温かい。」
▼第3公式(心臓調節)・・・・・「心臓が静かに規則正しく打っている。」
▼第4公式(呼吸調整)・・・・・「楽に呼吸をしている。」または「呼吸が楽だ。」
▼第5公式(腹部温感練習)・・・・・「おなかが温かい。」
▼第6公式(額部涼感練習)・・・・・「額が(ここちよく)涼しい。」

(実際の誘導CDは、≪SSPS-V2システム≫の【アウトゲニック・フィードバック・メディテーション・トレーンング『心』】という6枚組みの中に収録されています。)

この感覚はまず体が反応していくことが条件です。そして脳が自然と覚えるようになりますので、一度身に付くと、いつでも呼吸を整えるだけで、そのアルファ支配状態を維持できるようになるでしょう。

ある意味それは、運を自分で作り出すことに等しいものかもしれません☆

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